『エチュード』上映+トーク終了

2023年8月29日(火) 鶴岡まちなかキネマ

 サイレント映画を80分も鑑賞するという経験自体がまず稀有である。そのような風変わりなイベントに40人もの人が集まる。それもまた珍しい。

 この映画は過去に行われたダンスワークショップの記録映画だ。ダンスというよりは「動き」そのもので、激しい動きというよりは極めて「ゆっくり」。その記録を映画作品とするときに、あえて音のない「サイレント映画」に仕立て上げた。

 言葉で伝えることもあれば、身体で伝わることもある。音があるからわかることもあれば、音がないからこそ見えてくるものもある。

 ワークショップでの出来事と、サイレント映画という作品と、今まさにそれを映画館で見ているという体験。その3つが同時に繰り広げられる。40人が同じ空間でそれを体験する。

 無音の映画だが、映画館は無音ではない。誰かの咳払いや衣擦れの音。他者の存在を感じ取りながらも、自分の頭の中では映画を見ている自分と向き合う。

 ふと思い出した。最近これに似た場面に遭遇したな、と。6月末に行われた音楽と舞踏の即興LIVEだ。かたや無音とかたや音楽、それらが似たような感覚を呼び起こすとは、なんとも面白い。

 今回もまた芸術(表現)の懐の深さを思い知った。我々の目指す場づくりとの親和性の高さも再認識した。そして次回は共に動いたり音を出したりする場を設けたい、と新たなアイデアも湧いてきた。